NHK-FM受信 マルチパス対策奮戦記

    

最近のラジオはAMもFMもインターネットラジオが主力です。この理由はネット環境さえあればクリヤな受信が可能な点です。一方、従来のラジオの音質は電波をクリヤに受信できるか否かで決まってしまいます。

昔気質の私は、以下のような従来システムでFM放送を楽しんでいます。

 ・FMアンテナ(受信)⇒・FMチューナー⇒・オーディオ機器(再生)

これまでの居住地の受信状況はまあまあでしたが、今の高層アパートに転居してからマルチパス歪に悩まされるようになりました。不思議なことに、この歪はNHK-FMのみに発生し、電波送信所が同じFM大阪FM802では発生してない点です。

このマルチパス歪は、ご承知のように下図のような反射電波の混入で発生し、ピアノの高音の打音が濁ったり、女性アナウンサーのサ行の声が汚く聞こえます。 

         

この時のFMアンテナは、部屋壁のアンテナ端子を使用しましたので、ケーブルテレビ局のアンテナとなり、周波数は下表のように変更されてます。

以下、FM-NHKのマルチパス対策の経緯をご紹介します。

①2022年6月:NHKさんにお願いして拙宅のFM受信電波を計測⇒マルチパス歪と判定

⓶屋外FM専用アンテナの設置と更新:1素子⇒2素子(指向性アップ)

NHK大阪局(88.1MHz)と兵庫局(86.5MHz)の比較⇒兵庫局にて歪が激減し許容レベルに

この改善原因は、ロケーションが違う送信所の違いによるものです。

*大阪局:飯盛山FM送信所(所在地: 大東市北条2377番地                      *兵庫局:摩耶山送信所(神戸市灘区摩耶山

尚、この時はアンテナの向きは変えてなく飯盛山方向に向けたままです。それにしても、繰り返しますが、電波送信所が同じFM大阪FM802では発生しない理由は未解明です。

【追記】

1)インターネットラジオ radico の音質について

・情報量(ビットレート)は48kbpsと低いものの音声圧縮はHE-AACという方式を採用(テレビのそれは 192~256kbps)

・高音域が複雑で再生可聴帯域があまり広くないJ-POPや演歌を含む歌謡曲、ハードロックなどに向いているが、高音域が単調で再生可聴帯域が広くなりやすいジャズやクラシック音楽などには不向きであると言われている

・FMラジオの方は音声を無圧縮で送信しているため、デジタル圧縮に伴う音質劣化は無い

2)FMチューナーはヴィンテージもんのTRIO L-07TⅡ(2022年:再調整チューンナップ品)

 

 

私のホーンツイーター達

           

今回は愛用のホーンツイーターを年代順に紹介します。

1)Fostex:FHT60     

                                   

初心者だった70年台に購入し、当時流行った自作の小型バックロードホーンのTWとして使用。尚、バックロードホーンは巾15㎝のラワン合板で組立て、フルレンジはFE133SR。太鼓系の弾む低音が聴けました。

2)Fostex::FT-90H

初のスーパーツイーター(~35kHz)で3Wayホーンスピーカーに使用。中音はD-232+H550ホーンです。    

            

3)YAMAHA:JA-0506II

当時の故長岡鉄男氏が絶賛したTWで、音に色気がありました、多分2nd歪のためかと‥‥拙宅でもFE203のバックロードホーンのTWとして現役です。これで聴くマックスローチのドラムスは絶品。    

               

5)Coral:H5ホーンツイーター

自作のマルチアンプシステムのTW。中音ホーンは Coral M100+AH-501。

         

さて、ツイーター(TW)がしょっちゅう鳴り響く音楽は特にクラシックでは極めて稀で、いざという時のみに真価を発揮しますので、TWの良し悪しの評価はチョット聴きでは難しい。また、聴き手の耳も加齢と伴に高音感度が低下し(当方は7~8kHz以上は聴こえません)TWなんか要らないのではとも思いますが、良い音のTWはこんな老人でも解るのが不思議です。 

オーディオ雑誌の思い出

             

今回は永年愛読したオーディオ雑誌についてご紹介します。よく読んだ(眺めた)のは年代順に

電波科学NHK出版、[1933]~1985年

窪田登司氏は執筆者の一人で、彼の製作記事は信頼が持てました。石のアンプで有名ですが、彼の真空管式プリアンプの製作記事(1976/12 & 1977/3)を参考にして、3台目のプリアンプを自作。SRPP方式の回路をコピーし、電源回路はLUXキットのそれに倣った。週末に会社の計測器を借用して計測。ローノイズでRIAA特性も💮で、当時はメインのプリアンプとなった。アンプ製作にある種の自身を持てるきっかけを作ったかも‥‥。新型コロナで暇つぶしで、自作アンプの虫干し(?)で、久し振りに電源ONしたら整流ダイオードが飛んでしまいましたが交換するとすんなり復活。

ラジオ技術:1947年4月~2022年12月、アイエー出版

メーカーの協力でスピーカーユニットの特性を無響室での計測データ(音圧・歪)が時々掲載され、勉強になりました。

無線と実験:1947年4月~、成文堂新光社

当時高根の花だった高級モデルが紹介され垂涎・・・

別冊 FM fan:1973-1988、共同通信社,

オーディオ業界全盛期に刊行され、発売日が楽しみで、今でも本棚に19~50号が並んでます。愛読記事は ☆和田則彦 廉価版レコード評、☆長岡氏のスピーカー製作記事、☆高城重躬・若林駿介 クラシックレコード評、※長岡鉄男〇○のフルテスト(敬称略)。廉価版レコード評で録音高評価のレコードも毎月の小遣いで買い求め今でも愛聴。

AUDIO BASIC:1994年夏~2012年秋、共同通信社

購入目的は付録のオリジナルCD、超ド級録音もあってCDケースを買って大事に保管・愛聴してます。

振り返ると、最近は発売が楽しみな道楽の本が無くなってしまい寂しい気がします。

私のレコードプレーヤー達

                                                             

1)使用来歴

①1974年:初めて4万円を切るダイレクトドライブのイオニアPL-1100    

 現金を握りしめてAudio店に行きました。

⓶1970年代後半:Lo-D(日立)のユニトルクモータ、トーンアームをベニヤ合板で自作した積層キャビネットに組立ました。アームは AT-1005Ⅱ

 Lo-D TU-800  ¥5万円

③1990年後半~2000年代:このフォノモーターが45rpmで回らなくなった為、DENONやVictor製に載せ替え~VictorのクォーツロックのTT-71は今でも故障知らず。

2000年代に始まったヤフオクで入手した Victor製のキャビネットでダブルアーム式を組立て、今もメインプレーヤーです。

      *サブのトーンアームは Micro MA-505

④2016年~:Victor B61改    2023年1月に知合いに譲渡

        *Victor クォーツロック TT71、Grace G-545、AT15Ea

 

⑤2023年2月: DENON DP-55L:オートストップ式

 ・ヤフオクで入手後アームリフトアップ機構を調整して順調だったが、約1か月後に  アームが外側に引っ張られる不具合が発生⇒原因が掴めず諦め引退

⑥現状:上記プレーヤの他に下記の2台が稼働中

 (1)Victor QL-Y33F

 ・電子制御アームのフルオートプレーヤ

 ・1981年頃発売(¥65,000)でフルオートは故障し易いが40年経ってもトラブルなし~Victorの技術力か!

 (2)DENON DP-500M

 ・2003年発売(¥75,000)、 2020年頃生産停止(¥133,000)

 ・高トルクモーターで気持ちがいいが残念なのはアームのリフトアップレバーの作り

※レコードプレーヤー遊びの第一歩はカートリッジ交換。次はトーンアーム交換遊び。その次は?プレーヤーそのものの収集と動態保存か??‥‥部屋のスペースが許せば、ヴィンテージもんも集めたいが…


  

僕のマルチチャンネル変遷記

70~80年代の若い頃に真空管式プリアンプやチャンネルデバイダーを自作しました。

当時はクロスは1kHz前後で、通常のLCネットワークとの優位性は感じられませんで、いつの間にか関心が薄れてました。

略40年後に15インチウーファーの大型システムで聴くようになってから復活しました。

 

当初は中高音はホーンタイプの3wayを LCネットワークで鳴らしてました。

低音と中音のクロスはコイルの購入価格から 略800Hz止まりとなり、低音の躍動感がイマイチでした。以下は LCネットワークの詳細です。(ATTを省略)

この改善策としてマルチアンプ式のミッドレンジを加えた4Way にしました。このミッドレンジは出来合いの箱に容れた FE168Σ で、ウーファーとのクロスは 200Hz としました。音はどう変わったのか? 

勝手な思い込みですが、Dave Brubeck Quartet がより躍動し、若い頃のM.アルゲリッチラヴェル/ 夜のガスパール のピアノの響きが変わったように感じます。

JAZZレコードの愛聴盤

          

音楽に素人の永年に集めた愛聴盤の一部を紹介します。

TIME OUT; Dave Brubeck Quartet   録音:1959年

ブルーベックの最大のヒット曲「テイク・ファイヴ」を含む本作、はブルーベックが変拍子に挑んだ異色作品。「テイク・ファイヴ」の5拍子をはじめ様々なテンポの作品が相次いで登場し、しかもロンドありワルツありの楽しいアルバム。ポール・デスモンドの心地よく響くアルトサックスの音色も従来のジャズとは一味違う清々しさ一杯に耳に聞えて来る。(HMV & BOOKS online 商品説明文)
TIME FIVE;Dave Brubeck

シュリーマン/ マイフェアレディ  録音:1956年、ピアノはあのアンドレプレビン

黒いオルフェ   録音:1976年 鈴木勲トリオ

MILES DAVIS  Kind of Blue *DeAGOSTINI の創刊号特別付録  ¥990と格安

マイルス・デイヴィスはこれまで食わず嫌い、静かで感動的な名演奏

サラボーン with クリフォードブラウン  録音:1954年

カーメンマクレー/ サウンドオブサイレンス

・彼女の硬質な声が何故か曲に合います

MONTREUX '77 / Ray Bhyant 

・立飲みから中古レコード店内をぶらついてた時に、レイブラウンと間違えて購入。レイブライアントの左腕でピアノが唸ります。

PAUL DESMOND / SKYLARK       録音:1973年

・伝説のアルト・サックス奏者、ポール・デスモンドが描く優美な世界。言わずと知れたデイヴ・ブルーベック・カルテットの重鎮のソロ作品。

自作スピーカーで遊ぶ (その5)

今回のウーファーユニットは、Coral の 4L-60 。40年前の10㎝ウーファーQ0(Qゼロ)は0.33と本格的。約10年前に手に入れました。

これまでは 9㍑ と大きめの箱に容れてましたが、置き場確保の為、幅の狭い約6㍑のバスレフ箱(マニア製・ヤフオクで)に入替えました。

先ずは、バスレフダクトのチューニングです。ダクトの共振Hzは、ご承知のように箱容積とダクト容積で決まります。下図から直径4㎝ダクトで60Hzにしたければ、計算上ダクト長は30㎤ が必要となり、この確保の為に塩ビ製エルボと紙筒を追加しました。                (実際は32㎝⇒58Hz)

   

次はツイーター選びです。高価でなく素直で見栄えの良いものを探すと、2015年DigiFi No.20の付録のDF20 TSA&DigiFi20 が見つかりました。

  

同じドーム型のPT20Kとスペックを比べるとかなり軽量ですが、小さくても強力なネオジム磁石を採用している為だそうです。

又、公表の周波数特性には2kHzのピークが見られます。ピークは耳に付き易く良い音に聴こえません(逆にディップは耳に付き難く多少有っても問題は小さい)

付録に含まれる1μF コンデンサー(6dB /Octローカット用)は、このピーク抑えに有効と思えます。尚、コンデンサーは手持ちのMPコンに交換。

  

聴感:クラシックも充分聴ける音色になりました。